1.  弦楽四重奏曲
   String Quartet
   (1976)

演奏:ニュー・アーツ弦楽四重奏団

1979年の第20回モナコ・プランス・ピエール作曲賞入賞作品で、最初期の作品



2.  星の死
   ーヴァイオリンとピアノのための
   Extinction of a Star for violin and piano
   (1983)

作曲家でピアニストでもある一柳慧さんと、ヴァイオリニストの小林健二さんの委嘱で1983年に作曲、同年11月10日に東京文化会館で初演された作品。曲は旋律の軌跡が残像=残響を作り、この残響を伴った無限の波動=リズムが曲全体を支配している。その波動に乗って、同じ旋律が様々に変化し、自由に顕れ、やがて要素に解体されて波動の中へ吸い込まれていく。



3.  透明な鏡
   -ハープのための
   Transparent Mirror for harp
   (1987)

ハープの音色が持つ光と影のイメージ、現実と幻影、そして鏡像、その不思議な関係を一つの音楽のシステムの中に織り込んだ作品。1987年、木村茉莉さんの委嘱で作曲、7月22日にウイーンのワールド・ハープ・コングレスで初演、その後何度かの再演を経て、89年に"ミュージック・トゥデイ"でもとりあげられ、同CD(WWCC7108)にも収録されている。

出版:音楽の友社



4.  聲明による「綴れ織り氈v
   Tapestry with voices of Shomyo
   (1988/90)

聲明の持つ深い息の表現をテープの上で重層させていくことによって、音の「綴れ織り」を作ろうと試みた電子音楽。1988年、チューリッヒのコンピューター・ミュージック・フェスティヴァルの委嘱で作曲、同年12月11日に、チューリヒで初演された。